運輸業 J社 流通業務部
リモートワークを阻んでいたのは…
出社率削減・在宅勤務という社会的要請にスピーディーに応えることを可能にした圧倒的ソリューション!
背景
全国津々浦々に商品を配給する業務の中で、受発注業務はFAXを利用するのが長年の慣習となっており、一律にすべてをオンライン化するのは困難だった。そのような状況の中、リモートワークが求められる事態となっても、FAX処理のために、誰かが出社しなければならなかったが、リーディングカンパニーとして、社会的要請に応える必要もあった。
課題
フルリモートワークの実現が急遽求められても届き続けるファクス…
政府から出された「出社率7割減」の要請に応えるため、極力在宅勤務の体制をとるよう社内で通達が行われた。出勤シフトを決めて総務部門に提出した流通業務部のS課長が、総務部長から連絡を受けたところから話は始まった。
「毎日誰かが出社される体制になっていますが、この出社は必須ですか?」
「ファクスでの受発注が日に100件以上あります。その日のうちに処理が必要な案件も多いので、
在宅勤務の人間がフォローしながら、最低限業務が止まらないようなシフトになっています。」
「今後、社員に出勤を強いるような勤務体制が続けられる保証がありません。対策予算もありますので、出勤0にできる方策を考えてください」
S課長は部内のメンバーと検討を開始した。
「扱っている商品の流通はいわば社会インフラでもあるので“在宅勤務中のため対応できません”という選択肢はとれませんでした。メールでの受発注に切り替えることも検討しましたが、中小の取引先も多く、リテラシーの問題や、浸透するのにかかる時間を考えると、この事態の間に移行が完了できるか自信がもてませんでした。」
そもそもファクスでやりとりするワークフローは長年の課題だった。
「すでに社内のワークフローはすべてオンラインになっています。EDIのようなものを導入しようという話は、何度か構想されましたが、取引先の幅広さと、物流を止めるわけにはいかないという使命、頻繁な条件変更など障壁も多く、ここまで来ていました。我々は企業相手ですが、一般の宅急便でもまだ手書きの伝票が主流ですよね?」
加えて、社会的な状況はますます悪化していた。
「一般の方の外出が制限される中で、取引先の営業状況はどんどん悪くなっていきました。これ以上、何か負担を増やすようなお願いはできないだろうと判断しました。」
FAX関連業務を在宅で処理するために、具体的な課題をブレイクダウンしていくと、まずファクスを受信したことに気が付くこと、届いたファクスの内容が確認できること、それぞれ担当者に振り分けられること、処理されたことが共有されること、などがあげられた。
「オンラインFAXやPC-Faxなどに特化したサービスも検討しましたが、番号を変えなければいけなかったり、PC単位に導入した後のドキュメント共有の課題が残ったり、と採用にはいたりませんでした。」
課題のポイント
速やかに在宅勤務で業務をこなせる体制の確立が求められていた。
自社内のみの対応で、ワークフローをオンライン化できる手段で解決しなければならなかった。