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公的部門(外郭団体) S協会

予算はないのに押し寄せる脱FAXのムーヴメント

これまでのFAX業務の見直しが最優先課題に。
明日から全部メールで、というわけにもいかず…

背景

大臣の発言で急速に進むことになった霞が関の脱FAX。担当になったものの、取れる手段が限られていた。。。

課題

リモートワーク実現のためのFAX業務見直し、と言われても色々と制約が多い公的部門。すぐに取り組めたのは…

「さっき、向こうから通達があったから。FAX業務の見直し、頼むよ」
若手のBさんは経理以外のバックオフィス全般の担当。最近、また大臣がやり玉に挙げていた報道を見て、なんとなく予感はしていた。
「この前、ファクス専用機廃止して、複合機で受信するようにしたところですよね。」
「まあ、いよいよ紙でのオペレーションはなくなるんじゃないかな。今だって一部はPDFにしてるだろう。」
「でも、ほら、ファクスがサーバーにたまってく一方で、結局、重要そうなやつは、自分が印刷して渡してますよ。どうせ後で頼まれるし。」
「無視するわけにもいかないだろうから、手段を考えといてくれ」

Bさんの団体は、受け取るファクスも結構多い。公的部門ではそういうところが多いのを、付き合いのある相手もわかっていて、あえて、その手段を残しているのだ。
全てのやりとりをデジタル化して、メール添付かダウンロードで、というわけにはいかない。
仕組みもそうだが、長年の慣行を変えることに対する抵抗も予想される。

「情報の送り手を変えられないとすると、こちらが変わるしかない」
ペーパーレスファクスの導入を謳う商品を色々と調べてみるが、なかなか問題が多かった。
そもそも従量課金の形態では、利用しづらい。またクラウドへの文書保存にも制約が多い。
Bさんの団体では、去年やっとバックアップとしてならクラウドサービスを利用してよし、となったところだ。

では複合機の標準ファクスサービスを利用して、とも考えたが、これはBさんが大変だった。
紙ならまだパッと見て、誰宛のものかを判断して、何かのついでに届ける、といったことができる。
これが共有サーバーに、ファクス文書がどんどん日付と時刻のファイル名で保存されていって印刷しないとなると、誰かがチェックしないと新たな受信文書に気づかない。
結局、紙のオペレーション以上に、「ファクス当番」への依存度があがってしまうのだ。

メンテナンスに訪れた複合機メーカーの社員にBさんは思わず愚痴った。
「もうちょっとさあ、負担が少なくなるやり方、ないかなあ」

「そういえばBさんの団体はクラウドだと厳しくて、ファクスの提案はできませんでしたよね。
今度、ローカル保存できるファクスもできたんですけど、見てみますか?」

「まずは試しに」軽い気持ちで導入したその先に光が待っていた。

課題のポイント

  • 働き方を改められない代表として注目されたファクスの見直しは避けられなかった。

  • ただ、予算面やデバイスの制約なども大きく、何より仕事がラクにならない改革では意味がない。。。

この課題を解決した方法とは
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